
カメオの歴史:
カメオは浮き彫りという意味で、その歴史は紀元前4世紀、アレキサンダー大帝の時代からヘレニズム時代のエジプトに遡るといわれ、ローマ帝国時代には浮き彫り技術も開花、あらゆる宝石へのストーンカメオが誕生します。ルネッサンス時代には、時の権力者がストーンカメオ蒐集に腐心、フィレンツェの「豪華王」の名でも知られるロレンツォ・デ・メディチは所有した古代カメオに自分の名前も彫りこませます。1800年代にはヨーロッパ女性の間でカメオが流行、この時、宝石には手が出せない階級層の味方となったのが貝を素材としたシェルカメオ。当時、貴石加工の世界的中心地はローマとフィレンツェでしたが、その職人達を招き、貝への彫りに応用させシェルカメオの担い手となったのがナポリ近郊トッレ・デル・グレコの街です。
ストーンカメオ:
天然宝石めのうに彫り込まれるストーンカメオ。めのうは天然宝石で唯一層をもつ石、その色のコントラストをいかして彫刻がなされます。カメオ用の原石を作っているのはドイツにある数社だけ、1970年代後半西ドイツで開発されたコンピューターにより機械彫りが始ります。1つ1つ違うめのう石の層を美しく表現するため、機械の操作には大変な熟練を要し、最後はやはり手仕上げとなります。
ピエロトゥッチでは、ドイツから取り寄せた機械彫りストーンカメオにイタリア職人の手による枠付けがされていきます。
シェルカメオ:
トッ レ・デル・グレコのマエストロ達によるカメオ作品は、綿密かつ精巧、髪の毛1本1本にいたるまで精密に仕上げられる手彫りカメオには優れた芸術性が際立ちます。一枚の貝に彫り込まれる精密な絵柄、それは、熟練マエストロだけが創り出す限られた芸術、イタリアはナポリ近郊、トッレ・デル・グレコの街に散らばる小さなカメオ工房では、師から受け継いだ技を忠実に守り、さらに次の世代へ伝えるという厳格な伝統世界に生きています。イタリアが誇る伝統技術の1つ、カメオに見るマエストロの技により品質と価値は守られます。
当初シェルカメオの原料とし選ばれたのが通称コーネリアン(マンボウガイ)、オレンジ色ベースの南アフリカ原産の貝。貝素材の彫りへの技術の高まりからデザインも多様化、一層の芸術性を求め、色の対比がより鮮明で彫刻的効果の高いブラジル原産、通称サードニクス、「皇帝の兜」ともよばれるチョコレート色ベースのシェルカメオが主流となってきます。
現在、トッレ・デル・グレコは、世界のシェルカメオのほぼ100%を生産するというカメオ独占市場となっています。
お手入れ方法:
ストーンカメオのめのうは潜晶質、汚れやしみがつきやすくなるので、年に1〜2度、ブラシに中性洗剤をつけてよく洗い、流水で充分に洗剤を洗い流した後、乾燥させます。簡単なお手入れでいつまでも変わらずに美しさを保ちます。シェルカメオもめのう同様のお手入れ、ただし、めのうよりも柔らかくなるので取り扱いにはご注意下さい。また、18k枠は硬度が低くなるため、ブラシの使用はお避け下さい。
保存方法:
潜晶質のめのうによるストーンカメオは、化学的薬品や湿度、紫外線などの強い光に対して反応しやすいため、ご使用後は宝石箱などの中に乾燥剤を入れての保存をおすすめいたします。シェルカメオも、湿気の少ない所への保存をお願いいたします。
